診療科・部門

歯科口腔外科

診療科のご案内

口腔(こうくう)は中下顔面を構成する、ヒトにとって重要な身体部位です。咬む・話す・飲み込むなど生きていく上で必要不可欠な機能を担っています。口の健康を保つことは生命の維持に大変重要なのです。文字どおり口は健康の入り口ということになります。歯科口腔外科では顎口腔領域の悪性・良性腫瘍、口唇口蓋裂などの先天奇形、顎変形症、顔面外傷、顎骨の炎症などの疾患を扱っております。東三河地域の基幹病院として高度で安全な医療の提供と、顎口腔を通して全身の健康を保持することを目指しています。
当科は口腔外科の専門科であり、かかりつけ医との連携、診療機能分担の観点から、虫歯や入れ歯、歯槽膿漏といったいわゆる一般的な歯科治療には対応しておりません。診療体制は主治医だけではなく、科全体がひとつのチームとなり患者さんにとってよりよい治療を提供することを心がけています。また、口唇口蓋裂の治療に関しては口唇口蓋裂センターを併設しており、東三河地域の中心的存在となっています。

外来担当医表

第1診察室午前細田
不定細田不定細田
午後細田嘱託医 細田嘱託医嘱託医
第2診察室午前大隅
(1・3・5)
豊田
(2・4)
不定大隅不定大隅
午後大隅
(1・3・5)
豊田
(2・4)
大隅
第3診察室午前白水不定ナセル不定ナセル/
白水
(2・4)
午後白水白水
第5診察室午前ナセル不定豊田不定豊田
午後ナセルナセル/
豊田

代表的な疾患・治療

当科では顎を中心とした重症感染症や嚢胞、顎骨骨折等の顔面外傷、口腔の良性・悪性腫瘍、口唇口蓋裂や顎発育異常などに対して治療を行っています。

先天的に口唇や口蓋が割れている疾患であり、500人に1人の割合で発生するといわれています。哺乳障がいや発音の障がいを認め、成長に合わせた段階的な手術が必要となります。

  • 原則として口唇裂に対しては口唇閉鎖の手術を生後4~5か月で行い、口蓋裂に対しては口蓋閉鎖の手術を生後1年半で行います。以降は必要に応じて顎裂部に骨を移植するなどの手術を成長に合わせて行っています。
  • 小児科や耳鼻科など各科と連携しながら顎発育、言語発達を含めて長期に経過観察します。
  • 詳細は「口唇口蓋裂センター」を参照して下さい。

顎口腔領域に発生する悪性腫瘍(がん)として舌がん、歯肉がんなどがあります。当科では個々の患者さんの状態に応じて手術・化学療法・放射線治療を用いた集学的な治療を提供しています。

  • 初期の病変では早期の手術を目指し、進行した病変では手術、化学療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療を行っています。
  • 放射線治療では定位放射線治療・強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)を用いており、腫瘍への効果の向上と副作用の軽減が可能です。

顎変形症には受け口(下顎前突症)や口を閉じても前歯が咬まない(開咬症)などがあり、顎の骨の形や大きさの異常から起こる疾患です。咬み合わせや審美性などに影響を及ぼすため手術で治療します。

  • 手術で顎骨を適切な位置へ移動させ咬み合わせや顎の変形の改善に努めています。
  • 地域の矯正歯科医と連携し治療にあたります。

顎顔面外傷には、転倒や交通事故など外力が加わった際に起こる顎骨骨折、顎や口唇など軟組織の損傷、歯の脱臼などが含まれます。

  • 咬み合わせの異常があったりズレが大きい顎骨骨折に対しては早期に手術で固定し、術後早期の咬み合わせや形態の回復を目指します。
  • 手術の場合は傷跡が目立たないように審美性に配慮して行います。
  • 救命救急センターをはじめとし他科との連携のもと治療にあたっています。

口腔粘膜の疾患には口腔潜在的悪性疾患である白板症や紅板症、扁平苔癬を含め、口腔カンジダ症、難治性口内炎などがあります。

  • 口腔潜在的悪性疾患とは従来、前がん状態や前がん病変と言われていたものであり、がんの発生リスクを有する状態にある病変のことです。
  • 白板症や紅板症は病変の大きさや異型の程度で手術や経過観察が選択されます。
  • 扁平苔癬は基本的にステロイド軟膏で治療します。
  • 抗がん剤に伴う口内炎に対しても口腔内のケアを行い疼痛の軽減などに取り組んでいます。

顎関節の疾患として顎関節症、顎がはずれた(顎関節脱臼)などがあります。顎関節症は開閉口時に顎に痛みがある、かくかく音がする、口が開けにくいなどの症状が出ます。

  • 顎関節症に対しては症例に応じて消炎鎮痛薬、筋弛緩薬の内服、スプリント(マウスピース様の装置)の作製、開口練習などを行い治療します。
  • 顎関節脱臼は徒手整復を行います。

虫歯や歯周病が原因となることが多く、細菌感染が広がり顔や歯肉が腫れて痛みが出ることがあります。基本的には抗菌薬で治療しますが、重症例では入院や手術が必要になります。

  • 抗菌薬の点滴や内服で治療しますが、膿の貯留を認めた場合は歯肉や皮膚を切開し、膿を出す処置を行っています。
  • 重症例では入院下で抗菌薬の治療をします。
  • 症例の状況によっては気道の閉塞を引き起こすなど致死的になり得る場合があるため早めの受診をおすすめします。

唾液腺とは唾をつくり出す組織のことであり、耳下腺や顎下腺、舌下腺がよく知られています。唾液腺の疾患として口腔乾燥症、唾石症、唾液腺炎、唾液腺腫瘍などが代表的です。

  • 口腔乾燥症の原因として糖尿病やシェーグレン症候群などの全身疾患、加齢、内服薬、ストレス、放射線の影響などがあります。主に含嗽剤や人工唾液、薬剤で治療します。
  • 唾石症とは唾液腺の中や唾液を排出する管の中に結石ができる疾患であり、唾石や唾液腺を摘出する手術を行います。

顎口腔領域の良性腫瘍では、顎骨内に発生するものとして歯牙腫やエナメル上皮腫などが、歯肉や舌など軟組織に発生するものとして線維腫や血管腫などが挙げられます。嚢胞とは内部に膿などを貯めた袋状のもののことであり、歯根の先にできる歯根嚢胞を含め様々なものがあります。

  • 顎口腔領域の良性腫瘍や嚢胞に対しては基本的に手術で摘出を行っています。
  • 症例の状況によっては外来での日帰り手術も可能です。
  • 原因となっている歯がある場合は可能な限り抜歯せずに残すことを心がけています。

親知らずの抜歯などの小手術は、外来での日帰り手術のほかに静脈内鎮静法を利用した入院下でも行っています。

  • 外来での日帰り手術も可能です。
  • 1泊2日または2泊3日で静脈内鎮静法を用いた治療も行っており、患者さんが治療中に感じるストレスを減らすことができます。
  • 症例の状況によっては初診当日に抜歯することもあります。

クリニカルパス

クリニカルパス(クリティカルパス)とは、特定の疾患、手術、検査毎に入院中に実践する治療・検査・看護・処置・指導などをスケジュール表にまとめたものです。

全身麻酔手術(智歯抜歯等)(入院期間:3日)

局所麻酔手術(智歯抜歯等)(入院期間:2日)

スタッフ

出身大学
新潟大学
指導医
  • 日本口腔外科学会認定口腔外科指導医
  • 日本口腔科学会指導医
  • 日本口腔腫瘍学会暫定口腔がん指導医
  • 歯科医師臨床研修指導司歯科医
専門医
  • 日本口腔外科学会認定口腔外科専門医
  • 日本口腔腫瘍学会口腔がん専門医
  • 日本歯科専門医機構口腔外科専門医
認定医
  • 日本口腔科学会認定医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医(歯科口腔外科)
  • 日本化学療法学会抗菌化学療法認定歯科医師認定医
その他
  • 愛知学院大学歯学部非常勤講師
  • 歯学博士(愛知学院大学歯学研究科)
  • ICD制度協議会認定ICD
  • 豊橋市民病院緩和ケア研修会修了
  • 緩和ケアの基本教育に関する指導者研修会修了
  • 歯科医医師臨床研修制度・研修管理委員会・委員長研修(短期研修)修了
  • 日本サイコオンコロジー学会CST修了
  • 歯科医療振興財団令和5年度第1回プログラム責任者講習会修了
出身大学
愛知学院大学
指導医
  • 日本口腔外科学会認定口腔外科指導医
  • 歯科医師臨床研修指導歯科医
  • 臨床研修指導歯科医
専門医
  • 日本口腔外科学会口腔外科認定専門医
その他
  • 歯学博士
  • 愛知県がんセンター愛知病院 緩和ケア研修会修了
出身大学
愛知学院大学
認定医
  • 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
その他
  • 石川県がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了
出身大学
愛知学院大学
指導医
  • 臨床研修指導歯科医
認定医
  • 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
その他
  • 令和4年度豊橋市民病院緩和ケア研修会修了
  • 日本歯科大学新潟病院 令和7年度歯科医師臨床研修指導歯科医講習会修了
出身大学
北海道大学